ラウンジ嬢を退職~転職をするまで4年悩んだO・Hさんの体験談です。
どうやって自力で手に職を付けて昼職に転職したのか?をお話ししてもらいます。
札幌市在住、女性。転職時の年齢は30歳。会員制ラウンジで10年勤務。
レギュラーキャストとして21時から1時までの4時間週5勤務。顧客は30名弱程度で月50万前後。ナンバー10圏内。
貯金額(転職資金)は約500万円。転職先は建設会社事務の仕事。


夜職を退職しようと決意したきっかけと、なぜ昼職を選んだのか?の理由
短大卒業後、就職もせずホステスとして働きだしました。
ドレスを着てヒールを履いて、ヘアセットをして着飾っている自分。
若さという武器だけで男性にチヤホヤされている自分。
華やかな世界に身を置いている自分が誇らしく、楽しくて仕方がありませんでした。
稼いだお金は全てオシャレと遊びに費やしていましたが、出勤すれば日払いが貰えるから生活には困らない。
夜職を始めて1年が経った頃には、すっかりお金に対する価値観が変わってしまいました。
それでも、若さ故に将来を不安視する事など一切なく、このまま自由気ままに生きていけると信じ切っていました。
しかし、25歳を過ぎた辺りからそんな自分に対して漠然と疑問と不安を抱く様になりました。
歳をとるごとにチヤホヤされなくなる事。
周りの昼職の友人がどんどんキャリアを重ねていき、社会的地位が高くなっていっている事。
私はこんな生活をいつまで続けるのだろうが…。と考える日々が続きました。
そんな時、お店で一番尊敬していた先輩ホステスさんが、3ヶ月後にお店を辞めてしまうことを知りました。
夢だったネイルサロンをオープンする為、ホステスを引退するという事でした。
ホステスとして働きながら独学で勉強し資格を取り、アルバイトとしてネイルサロンで修行を積み、コツコツと努力していたのです。
その先輩の引退話を機に、私は決意しました。
30歳までにホステスを引退する。
その間、資格を取り、お金を貯め、昼職に転職する、と。
何がしたいのかも何が出来るのかも分からなかったけれど、とにかく自分の中でそう決心しました。
転職を決めたときに不安だったことは夜職だけの自分が昼職で働けるかということ。
私は学生時代にコンビニでバイトをした事しか社会経験がなかったので、果たして夜職だけの自分が本当に昼職が勤まるのかどうか…という点が不安でたまりませんでした。
昼職をした事が無いので、履歴書に書ける経歴がない。
そもそも履歴書ってどうやって書くんだっけ…。
そんな次元にいる夜職にどっぷり浸かっていた自分が、本当に昼職の世界に飛び込めるのか。
昼職経験が無いのに受け入れてくれる企業などあるのか。
考えれば考えるほど、どんどん不安が増して行きました。
夜職を辞めると決意した時に相談した順は、信頼していた人からにしました。
辞めると決意してから夜職を実際に辞めるまで4年もの期間があったので、引退3ヶ月前まではお店の人間には誰にも話しませんでした。
引退の3ヶ月前に、まず一番仲の良いホステスに伝えました。
その後、社長。
そして店長。
その後、その他のスタッフに伝えました。
転職の意思を告げてた後のお店の反応と、引継ぎの方法について
29歳という年齢での引退という事で、お店の人間皆が納得してくれました。
引き止めどころか、新しい道に進むには最後のチャンスかもしれないから、と後押しをしてくれました。
しかし、退職金は一切発生しませんでした。
全員に私が退職をすることになった事が行き渡った後、お世話になったお客様へ連絡し、ホステス引退の旨とこれまでの感謝を伝え、後輩や仲間にお客様の引き継ぎをしました。
私は、今までお世話になったお店の人間やお客様にプレゼントを購入しました。
転職と退職を告げてからは、がむしゃらに働きました。引退を祝福してもらえるように。
お店の引退の旨を伝えたのは3ヶ月前。
先輩ホステスの皆様も大体そのくらい前にお店側に伝えている事を知っていたので、参考にしました。
とにかく、毎日全力で仕事をしました。
私は夜職に二度と戻らないと心に誓っていたので、今までの夜職経験で積み重ねてきた事、今の自分が出来ること全てを完全に出し切ろうと決意して出勤していました。
湿っぽくならない様、引退を前向きに祝福してもらえる様に、これまで以上に明るく元気に接客しよう!と誓いながら働いていました。
その間、夜職を続けながら事務職への転職の準備をしていましたが、不安だらけでした。
私は、ホステスとして働きながらパソコンの資格を取り、昼職では事務職を目指し就活しました。
長く続けられて安定した収入を得られ仕事はなんだろうかと考えた時に思い浮かんだのが事務職だったのです。
昼職の就活を始めたのはホステス引退の2ヶ月前。ハローワークなどにも通いながら、仕事情報誌片手に片っ端から面接を受けました。30社くらいは受けたと思います。
でも、面接に受かるか。
職歴はどの様に伝えれば良いか。
本当に、夜の世界から足を洗う事が出来るのか。
夜職からの引退が迫るにつれ、日に日に不安は増して行きました。
昼職の就活で内定を貰うまでの苦労と、心配だったこと
いざ就活を始めてみても、履歴書だけで判断され、面接にも漕ぎ着けられない会社も多数ありました。
現実の厳しさに、泣いた事もなんどもありました。
夜職経験のみでも採用してもらえたのは、たった1社だけでした。
採用連絡がきたのがホステス引退の一週間前。
ギリギリでした。
30歳での初めての昼職。実際夜職から昼職に転職してみて感じている事
30歳で昼職1年生という経歴ゆえに、はじめの頃は本当に苦労と失敗の連続でした。
年下の子に指示されながら学ぶという環境の中に身を置き、社会の厳しさを存分に味わいました。
朝から晩まで働き、収入は夜職でホステスしてた時に比べて3分の1。
正直、昼職なんて、やってられなーい!
と毎日感じながら日々を過ごしていました。
しかし、1ヶ月、2ヶ月と働き、昼職で出来る事が徐々に増えていくと、働く事の楽しさを実感できるようになりました。
ホステス時代・夜職時代には感じた事がなかった充実感を得ることができ、なんだかとても充実した気分を感じる毎日。
昼職になってから、私はお金の大切さを思い知りました。
昼職をしようか迷っている人へのアドバイス・夜職からの転職のコツ等
昼職への転職を決意するなら、とにかく強い意志を持ち、自分に厳しくなる事が大切です。
自分のやりたい事よりも、何が出来るのかをしっかりと見極め、現実を受け入れて昼職の転職活動を行う事が成功の秘訣です。
そうでなければ、夜職のみの経験で昼職の内定は取れなかったと思います。もし、昼職の転職をするならハローワークに通うなり、エージェントでプロに相談しながら仕事探しを進める事をオススメします。
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